港近くのラブホで、私は愛情を共有して先生に抱かれる。 仕事で肌を合わせるのとは違う。 自分の隙間を埋めるように、ただ体を差し出した相手とも違う。 「愛してる」 決定的な違いをくれるその言葉。 先生の汗ばんだ肌を抱き締めると、その顔を見つめた。 ケンと重ねてはいけない。 私を抱く、この人は先生だ。 この人を愛していれば大丈夫。 もう、一人じゃない。 穢れ果てた私の体を愛しそうになぞるその指先を大切に感じながら、先生をまっすぐに見つめ、これからの時間を絶対に大切にしようと……心に決めた。