進路指導の時に私が先生に言った事は将来の夢でもなんでもなくて……。



「遠くてもいいから、誰も行かない学校へ行きたいです」



生ぬるい風が空調の無い部屋を吹き抜けていた記憶があるから、あれはきっと中3の夏の記憶。



それなりに、慕ってくれる後輩はいたけれどクラスの中では浮いた存在だった私。



理由は些細な事なんだろう。


彼氏がいた、とか。


天然パーマだったから、とか。


小さかったから、とか。



そんなイジメを吹き飛ばせるような強さは、私には無かった。