ショックに打ちひしがれた私が向かう場所は、残念ながら一つしかない。



「金の心配とかいらないからすぐにおいで!」



全てを聞いたマサトが私を迎えてくれる。



これだって……本当の愛じゃないのに。



信じられる手なんか……じゃないのに。



人に裏切られると、信じることが怖くなる。



ケンの事を信じていいのか……それすら不安になっていくよ。



もしも、ケンにまで裏切られてしまったら私は……その時は本当に壊れてしまうだろう。



なんとなくだけれど……そんな、気がする。