「飲み代かなり出させてるんでしょ?」 聞こえた声はマナが指名していたレンジのだ。 続けるように 「だってさ、今金欠だったんだもん。でもさ、あやだったら出すと思ったよね?」 「思ったより簡単すぎて、逆につまらないけどね」 ……セイラまで? 「金の為じゃなかったら誘ってないし」 その言葉を吐いた瞬間、笑いが巻き起こる。 現実が辛すぎて……ここから出られない。 そして……次にマナの口から出た言葉は、更に私を突き落とすものだった。