終わりが訪れるのはいつも突然で、何度崖から落ちても痛みには馴れなくて。



春になったある日。



「あやちゃん、ちょっと事務所来てくれる?」



いつになく……怖い顔をした店長に呼ばれた私。



「何ですか?」



何で、そんなに怖い顔してるんだろう?



いつまで経ってもホスト通いを止めないから?



指名は入店時よりも増えていたし、お店への貢献度は少なくないはずなんだけど……。



まさか、店長の口からそんな言葉が発せられるなんて思いもしなかったぐらい、いつの間にか私は自分の立場を忘れていた。



そう思ってしまうぐらい……いつの間にか、すっかりとお店に溶け込んでいた私に投げかけられた言葉。



それは……。



「あやちゃんさ、年誤魔化してる?」