あや、としての私は確かにお金で買える。 でも、買えるのは全てでは無い。 たぶん……今マサトが求めているのは、その最後の砦だ。 手と、口じゃない……違う場所。 「入ってもいい?」 その中の一つのラブホで足を止めたマサトは、太陽から私を隠すように、覆うように体を密着させて……耳元で囁いた。 その伝わってくる体温と、良く似た横顔に……私はまた、逆らえない。