ダンスホールを中心に有した広いフロア。
そのダンスホールを囲む様に、配置されたテーブル。
煌くミラーボールに照らされ、私はそっと席に着く。
隣の男をよくよく観察してみると、ケンと同じぐらいの身長で、短めの黒い髪をツンツンと立て、目鼻立ちがハッキリした……いわゆるモテそうな人。
ツカサが小動物っぽい甘え系だとしたら、この人は全身から自分に自信を持っているオーラが漂っている。
もの凄い……パワー。
「コウキです。一緒に飲んでもいい?」
「……はい」
その力のある瞳に……弱りきった心が勝てるハズも無かった。



