体験入店、というその日は【講習】という儀式からスタートする。



右も左も分からない私に、店長自らが身をもって仕事を教える、という日。



3階にあるロッカーからバスローブを渡され、関係ない至って普通の会社も入っているその雑居ビルの階段を下るのは多少の勇気が必要で……。



冷静に考えたらおかしな光景。



バスローブの下は……当然下着のみだ。



今があったかい季節で良かった。そんな下らない事を考えながら、私は店長の待つ2階へと向かう。



小さな紙に書いてある数字。



その数字のロッカールームを開けると数字に準じた制服が置かれている。



「この番号の制服に着替えてきてね」



店長が示した1番のロッカー。



それは……セーラー服だった。