たぶん……あのカップルが言っていたような、風俗って仕事なんだと勝手に想像してきたんだけど。



「綺麗……」


思わずそう呟いてしまう程。


お店のある2階へ上がる階段には赤い絨毯が敷かれていて、目の前には綺麗なお姉さんが映った大きな電光掲示板。そこにもソレイユと書かれている。



中が見えないよう加工された重そうな自動ドアが開き……



「いらっしゃいませ!」



「あのっ、面接にきた矢口です」



緊張に震える私の顔を覗き込むと、玄関にいた黒服の男の人が更に上の階へ、丁寧に案内をしてくれた。



なんで黒服?



そして、やけに丁寧過ぎる。



本当に……ここは何屋さんなんだろう?