デートが出来るだけで、聖也が笑ってくれるだけで幸せだと思わなくちゃいけないのかもしれない。 でも、人間は一つ手に入るともう一つ欲しくなってしまう。 聖也は本当に私が好きなのか、最近はそんな不安さえ芽生えてきた。 特別ベタベタ触れてほしいわけじゃない。 ただ、聖也に触れたいと思ってほしいだけ。 今日も、学校の帰りに聖也と会う約束をした。 今日こそは……。 聖也に抱きしめてもらいたい。