seid:陸 「遅ぇ・・・・」 皇ヶ崎高校の理事長室。 俺は我慢できずにつぶやいていた。 「何時に来る予定だったんだ?」 黒髪を揺らして聞いてくる誓。 「・・・・・・・・決めてねぇ」 「・・・・そりゃぁ、文句言えねぇな、陸」 いや、フツーよ8時くらいには来るだろ。 今、もう9時過ぎたぞ!? 栞ちゃんだって来てんのによ。 ってか、迎えに行ったんだけど・・・ 「佳乃のことも迎え、行けたら良かったんだけどな・・・」 茶髪にした嵐士が言う。 その言葉に胸が苦しくなる。