「なぁ…音。隠さなくてもいいから。 俺、全部知ってんだ。本当は…全部……。」 「えっ…?」 「お前の親友の北野 結愛だろ? クラスT シャツを裂いたのは…。」 その言葉を聞いたとき 心臓が止まるかと思った。 《クラスTシャツを裂いたのは結愛…。》 そうだ。その通りだ。私がその現実から ただ逃げたいだけなんだ。 「柏原くん、何で…?」 「俺さ…知ってんだ。あいつが どんだけ、番場の事が好きなのか…。」