頼むからそっとしててくれと思いながら、
透真をキッと睨んだ。
「し、真っ!!」
「それは日和ちゃんのためか?」
その問いかけにふわりと笑うように言葉を付け足した。
『それ以外に離れる理由なんかあったかな?』
やっぱり、そうだったか。
可笑しいと思ってたんだ。
どこかずっと引っかかってたからな。
四季が望んで日和ちゃんから離れるような
ことするはずなんかなかった。
いつでもどこでも日和ちゃんの隣に居るのが
当たり前だったんだからな。
「四季、そこまでひーちゃんを!?」
『どんなことだってするよ。日和ちゃんが幸せに
なるなら一緒に居たくても我慢だね。』
「どうするつもりなんだよ!?」
透真の問いかけにまたふわりと笑い返した。
『どうしようと俺の勝手でしょ?透真こそ、
あんまり日和ちゃんを困らせると嫌われちゃうんじゃないの?』
「なっ!!」
『その時が来たら必ず迎えに行くよ。』
ピタリと透真の動きが止まった。
「・・・・したら、ひーちゃんを幸せにしてやれよ?」
『言われなくてもそうするつもりだけど?』
日和ちゃんが知ったらなんて言うだろうか?
今も変わらない四季の日和ちゃんへの想いを
あの子が知ったらさすがにあのポーカーフェイス
も崩れるんだろうな。
「ムカつくけどそれだけはお前にしか出来ない
気がするから譲ってあげてもいいよ。」
『ふはっ、日和ちゃんまた可愛くなってるんだろうな。』
「あ、当たり前だ!ひーちゃんは天使だからな!
ぷりちぃーひーちゃまは可愛くてしょうがありませんだぞ!!」
「そうか?少し、綺麗になったような気がするけど?」
俺がそう口にすると2人がハッとした。
「そんなに敵視することないだろう・・・・」
病的だな、日和ちゃん気をつけろ!
透真はまだしも四季は怖いからな。

