またもや広がった迷路のような家にココちゃん
に引っ張られて冒険第2章が幕を開けた。
タイトルは、『ココちゃんと一緒にお花を摘もう!!』
っで決定だな。映画になったらどうしようか。
レッドカーペットを転がってやろうかしら!
ど、どうしようかな!
さっきの絶対に変な言い訳に聞こえただろうな。
ちぃ君がご機嫌ナナメになってたら何か甘いものを
作っ・・買ってこよう。
極力疑わしいことはしない方がいいんだよね。
彼女からしたらすごくいい気がしないもんね。
よく、クルミちゃんが文句言ってるからだ。
彼氏が他の女の子からお菓子を貰ってくるのは
殺意沸くとか脅しに近いこと言ってた。
ともかく、変に避けるのも可笑しい。
こ、これだから男女の友情は分からない。
サユとはこんなことにならない。
それにしても、みんなイケメンだから他のメンツも
彼女が居るのだったらあたしの存在を気に食わない
って思ってる人が現れたりしないかな!?
王道的に苛められて不登校になったりしたら、
あたし絶対恨みそうだ。
こ、これは、自分の身を守るためにも節度ある
友情関係を築き上げる第2ステージへの挑戦状だ。
これを乗り越えてこそ真の友情へたどり着く。
道は果てしなく遠くなったのであった。
まさに、前途多難だ。
ここから先は慎重にステージをクリアしていかないと、
一気に大ダメージでHPとともに削れてしまうに違いない。
「ひよちゃん、こっちだよ。」
妄想を繰り広げるあたしを前にしてもココちゃんは
ニコニコ楽しそうに道案内をしてくれた。
やっぱり、この子が伊織君の妹だとは思えん。
こんな可愛くて素直で優しい子があのフェロモンと
血のつながりがあることを認めたくなかった。
世の中の兄妹っていうのは可笑しな組み合わせばっかりだ。
※自分のことは棚に上げてます。
「はい、ココちゃんは物知りですね。」
始まったばかりのココちゃんとの旅は順調な滑り出しだった。

