Hurly-Burly 5 【完】


稜さん、茶目っ気で言ってるつもりなのかも

しれないけど脅しに近い気がしてソワソワした。

真横から熱い視線を感じるけどもテーブルを

必死に台ふきで拭いてすぐに何か別の話題転換

してやろうかと考えた。

「(´・ω)っ」

し、視線で服が焦げる気がする。

「みんな、ふっ、普通ですよ。」

嫌いとか思ってたらここまで来るわけがないと思う。

「普通って何だ?」

夏君と一緒に視線を向けないでもらいたい!

「ふっ、普通は普通だ!」

そんなもん知るか!

自分で考えてくれよ。あたしが普通と言ったら普通なんだ。

「(。´-ω・)? 」

なっ、自分で考えんか!

「た、食べ物に例えるならイカゲソにしておこう。」

「イカゲソがオメェの普通なのかよ!?」

「普通に好きだ、美味しいじゃないか。」

な、イカゲソを笑うとはバチが当たるぞ!

「日和ちゃんって変わった子だな~」

「最近、何故かよくそう言われます。

あたしとしては普通だと思っていたのですが、

どこら辺が変わっているのでしょうかね?」

伊織君父、是非とも教えて頂けないでしょうか?

「そういや、未依ちゃんは元気にしてる?」

「多分、元気にやってると思いますよ。うな重と

いくら丼とマグロのかぶと焼きが食べたいと駄々を

こねる余力があるので・・・お知り合いなのですか?」

母さんは仕事の話をしたことがない。

小さい頃も今も何をしてるのかよく分からない。

ただ、父さんがいつも母さんがモテすぎて心配だって

ウザいぐらい追っかけてたのは知ってた。

「昔、すれ違ったぐらいなんだけどさ、絶世の美女だったよ~。

あれで、子持ちだったとは思えなくてさ、美人なお母さんだよね?

今の話聞くとお母さんも変わった感じなのかな。」

何度も言うようだが、あたしの母は恐ろしい程綺麗だ。

自分の母親とは思えないほどに美しい人である。

そして、中身はその外見とは裏腹に男気あって自由気ままで

冷たいようで父さんを愛してるんだと思う。