パーティーの翌日の土曜日にティーチャー相沢から

呼び出しを食らって仕方なくお昼前に登校した。

何となく昨日学校に来なかった罪悪感というものが

あるからなのかよく分からないが断れなかった。

いつもだったら行かないよ!って言ってただろうな。

下駄箱の前に立って上履きを取り出そうとしたら、

紙切れがひらりと空中を舞った。

それは確実にあたしの下駄箱から出てきた。

こ、これは、俗に言う呼び出し!?

だ、誰が何のために!!

もしや、番長出てきたりして、す、スケバンが

こんにちわしたらサインを要求するべきだろうか。

イジメられるというよりも友達になって欲しい。

スケバンと友達になったらカッコイイ!!

※基本的にはポジティブシンキングなのです。

あ、それか、サユに好意を抱いてる少年が

ずる賢いやり方をするためにもあたしに協力

を依頼してくるパターンかもしれん。

中学の時はよくこの手で声掛けられたからな。

しかし、これは何時入れられたものなのだろうか?

昨日も一昨日も学校に来てないあたしの下駄箱に

誰が入れたのかも分からない。

差出人不明のこの紙切れは謎に包まれている。

今、行ったら別に誰も居なかったりするんじゃないか。

行くべきか行かざるべきか少し考えてみた。

お昼前だからティーチャー相沢は昼飯を買いに

行った頃かもしれない。

それだったら、少しだけ気になるから行ってみるか。

何もなければそれでいいし、行ってみるだけだ。

もしかしたら困ってる人があたしに相談したい

とこっそり入れてくれたのかもしれない。

それが仕掛けられた罠だってことを察知出来なかったのは

昨日の今日ですっかりパンクしきったキャパシティオバー

なあたしの思考判断力が鈍っていたからだ。

いつもならこんな可笑しなメモが入ってたら

絶対に冷静に判断していただろう。

下駄箱に上履きを仕舞い、メモを手にしたまま、

外に出ると校庭からは部活の声がまばらに聞こえてきた。

移動し始めたあたしを影でこっそりと誰かが見ているなんて

何も気付かずにメモに書かれた達筆な字を目を細めて見つめてた。