Hurly-Burly 5 【完】


将来、ちぃ君のようになってしまうのではないかね!

もしかして、小さい頃のちぃ君がこんな感じだったのでは・・・。

ジロっとちぃ君の背中に視線を釘付け攻撃!!

「何だよ?」

「いえ、何でもありませんよ。ププッ」

「・・・・(`・ω・´)」

稜さんが困った顔をしながら夏君を抱っこしてると、

「うっー!!」

何故かあたしに熱視線を送られた。

「ひゃう――――――!!」

その熱視線はどうも夏君らしくて稜さんが困った。

「日和ちゃんが気に入っちゃったのか?」

「ひゃう!」

こ、言葉を理解してるわけじゃないのに返事をした!

赤ちゃんに好かれるとは童顔のおかげなのかしら?

ポーカーフェイスだし、怖がられると思ったが

夏君の場合お家柄強面の人は多そうだよね。

ニコニコ笑ってる夏君が手を伸ばしてくる。

「う?」

「夏希、父ちゃんで我慢しような?」

稜さんが夏君の手を戻す。

「ううっ!ッう・・・・・」

涙目でうるうるし始めた夏君。

えっ、な、泣きそうになりながら見つめられた。

な、何とかしてやりたいわ!

ここで、泣いたら大変だわ。

あた、あたしの顔芸を披露する絶好のタイミングが

来たというのかしら!?

「テメェ何してんだ!?」

パーカのチャックをゴソゴソ開けてると慶詩に叩かれた。

「な、何をする!?」

い、痛いではないか!

今のは決してツッコミ要らなかったわ。

「ヒヨリン、何してんだよ!」

ユウヤとナル君がそっぽを向いて顔を赤らめた。

「えっ、さっき貰ったお面があるのだよ。」

「ま、紛らわしいことしてんじゃね!」

「紛らわしいって何が?」

ユウヤの顔が真っ赤になるなんて今日はそんなに暑かったかしら?

天気はいいが、まだ冬の季節だ。

北風小僧の寒太郎はまだまだ出張中だとも。