3月に入ったのが昨日のことのように思うのに、

恐るべき早さで時間は過ぎていく。

「日和、あんたケーキ食べれないんでしょ?

代わりに何食べたいか言っときなさいよ。」

もうすぐでナル君の誕生日を迎えます。

その前にホワイトデーやらひな祭りやら

ありましたが、そこは番外編で掲載されるようです。

そこには作者の陰謀があるに違いません。

「ケーキ、あたし作るよ。後ね、ナル君プリン好きだから

プリンも作ろうかと思っててね。」

「あんたも主役でしょうに?」

「だけど、あたし正式にはその2日後だからサブキャラの

人員で良いのですが。」

「でも、あんたその日珍しく予定あるんでしょ?」

「うん、ごめんね。ちょっと、野暮用。母さんから

頼まれた用事だから外せないんだ。」

「そう。あんたが謝ることないわ。ウチでもまた

次の日辺りに祝おうってことになってるでしょ?」

「うむ、かたじけない。」

サユはスッと受け入れてくれてるけど、変に感じた

かもしれないな。

毎年、あたしの誕生日祝ってくれたからな。

「日和ちゃん、食べたいものとかないの?」

「鶏肉、焼き鳥はこの間食べたからフライドチキンがいいな。」

馨君が鶏肉ねと笑みを浮かべた。

「あのさ、本当にナル君が好きなものでいいよ。

あたし、大概好き嫌いないからナル君の好きな

食べ物食べたいな。」

「まぁ、日和の好物揃えるとおっさんの晩酌と変わんなくなるわよ。」

さ、さーちゃん、そりゃ言いすぎでしょうに。

「せ、盛大すぎやしませんかい?」

不良メンバーズ総出で部屋の飾り付をしている。

こんなことが今まであっただろうか!?

確かに、誰か誕生日がある日にはケーキ食べて

お祝いしたりはあったけどさ、主にちぃ君が

ケーキを食べたいからだろうが。

「2人合同ってなるといつも以上にはなるよ。

それが日和ちゃんとナルってならそれなりにね。」

な、ナル君はやっぱりヒロイン設定に変わるんだろうか!?

あたしはおまけ的な位置だよな。

お菓子のおまけのあのちっぽけなヤツと一緒ね。