Hurly-Burly 5 【完】


ナル君が隣で大丈夫かと何度か気にかけてくれた。

「それにしても、夏君はよく寝る子ですね。」

「夏はちぃーに似てるからな。」

「それは何となく思ってたんだ。」

ジロっとちぃ君に視線を向けると、

「何だ?」

振り返って首を傾げるマイペース代表ちぃーさん。

「いや、ちぃ君の小さい頃ってこんな感じだったのかなと・・」

「いや~、どうだろうな。」

「伊織君ってちぃ君と付き合いが長いのだよね?」

「んー、まぁ生まれた時からになるよなー。」

「随分と長いではないか!」

伊織君、それでもよく分からないとか言ってたのか!

「一番付き合いが長いって言わなかったか~」

「記憶の中から捜索してみる。」

「頼むから家の可愛いプリンセスとなっちゃん落とすなよ~」

「誰が落とすものか!自分がコケたって守ってやりますよ!」

ナル君が真横から飛び出してきた。

「俺がヒヨリンを守るからな!」

「お、おうっ!頼もしいですね。」

ここで、何が起こると言うんだ!

黒宮組の実態が掴めないのだが。

ふと頭の中で黒宮組の実態をまとめようと

していたら廊下に何かあったのか踏んでしまった。

「あっ、バナナの皮があった・・・・」

京君、今踏んでしまったよ。

つるんっスロモーションのように滑る。

「ぬおおおおおおお」

足を前に出して何とか持ちこたえることが

出来たが止まらずに居るとヌボーっと歩いてる

ちぃ君に突進してしまった。

「(*´;ェ;`*) 」

い、痛かったよね。すまないね。

吹き飛んだちぃ君が何もないところで転んだのは

あたしのせいであるというより廊下にバナナが転がってたせいだ。

「心ちゃんと夏は大丈夫!?」

「も、もちろん、ぐっすり眠っております!」

馨君がホッとするとハッとして、

「日和ちゃんは大丈夫?」

苦笑いしながら馨君がちぃ君に手を貸していた。