ナル君が隣で大丈夫かと何度か気にかけてくれた。
「それにしても、夏君はよく寝る子ですね。」
「夏はちぃーに似てるからな。」
「それは何となく思ってたんだ。」
ジロっとちぃ君に視線を向けると、
「何だ?」
振り返って首を傾げるマイペース代表ちぃーさん。
「いや、ちぃ君の小さい頃ってこんな感じだったのかなと・・」
「いや~、どうだろうな。」
「伊織君ってちぃ君と付き合いが長いのだよね?」
「んー、まぁ生まれた時からになるよなー。」
「随分と長いではないか!」
伊織君、それでもよく分からないとか言ってたのか!
「一番付き合いが長いって言わなかったか~」
「記憶の中から捜索してみる。」
「頼むから家の可愛いプリンセスとなっちゃん落とすなよ~」
「誰が落とすものか!自分がコケたって守ってやりますよ!」
ナル君が真横から飛び出してきた。
「俺がヒヨリンを守るからな!」
「お、おうっ!頼もしいですね。」
ここで、何が起こると言うんだ!
黒宮組の実態が掴めないのだが。
ふと頭の中で黒宮組の実態をまとめようと
していたら廊下に何かあったのか踏んでしまった。
「あっ、バナナの皮があった・・・・」
京君、今踏んでしまったよ。
つるんっスロモーションのように滑る。
「ぬおおおおおおお」
足を前に出して何とか持ちこたえることが
出来たが止まらずに居るとヌボーっと歩いてる
ちぃ君に突進してしまった。
「(*´;ェ;`*) 」
い、痛かったよね。すまないね。
吹き飛んだちぃ君が何もないところで転んだのは
あたしのせいであるというより廊下にバナナが転がってたせいだ。
「心ちゃんと夏は大丈夫!?」
「も、もちろん、ぐっすり眠っております!」
馨君がホッとするとハッとして、
「日和ちゃんは大丈夫?」
苦笑いしながら馨君がちぃ君に手を貸していた。

