その内、中央地区の問題も片付けなきゃならない。
北関連でも手一杯なところを東がまた何を仕出かす
かも分からないなら手っ取り早いところ南と手を組む
ってのも悪くない話だ。
「南はそんな悪いとこじゃねぇのは知ってっけど、
向こうのトップがかなり訳分かんねえってのは
向こうの奴らも騒いでんだろ?」
それで、暴動が起きたと南の幹部が愚痴ってたな。
それで借り出された時に一瞬会ったことがある。
心底、ウチは千治がトップで良かったなんて思ったな。
「そ~か?ウチのちーさんも若干分からねえ~よ。」
「伊織、千治が拗ねる・・・・」
京が千治にたい焼きを山ほど渡す。
千治がしょんぼりした雰囲気を漂わせてたい焼きを食べる。
「お前らが反対しようが状況は最悪なことに変わりない。
もうしばらくしたら何か向こうから仕掛けてくるだろう。」
今まで、何もなさすぎたのが嘘みたいなもんだ。
休戦っていうには随分と長すぎたな。
「俺の裏も考えると春に厄介な事件起こされそうってとこか。」
伊織が吐き出す煙が空中で消える。
「南の話はもう少し待たせる。」
千治がキョロキョロと視線を動かす。
それに気づいてペットボトルを渡した。
長い付き合いだと何が欲しいのか分かるようにもなる。
「だ、大丈夫なのかちぃー?」
「大丈夫だ、何も心配するな。タイミング間違えると
お前らに苦労かけるからな。」
それにしても、千治は昔から人の心配ばっかだよな。
「うおーい、うおーい!!」
空気を壊すかのように向こうから声が聞こえた。
間違いなく彼女だろう。
「あ、嬢ちゃん、いいよ。」
「だ、駄目よおじさん!ここはビシッと言わないと。
男なら正々堂々と勝負に勝つべきよ。」
「いや、そんな大げさな・・・・」
「お嫁に行ってもいいんですか!!」
彼女は一体何がどうしたいんだ!?
「それは、参ったな。」
おじさんかなり困ってるよ日和ちゃん。
何か状況緊迫してるみたいだけど、日和ちゃん
たこ焼き何個買ったんだ?
あんなに袋持ってるけど、そんなに食べる気じゃないよね?

