こ、子どもの前での慶詩の焦り具合!!
「プククッ」
※ポーカーフェイスで声に出してるだけです。
「殴んぞ!」
「ココちゃんを前になんて乱暴な言葉を使うのかしら!」
「てんめぇな!!」
「慶ちゃん、ひよちゃんのこと好きなの?」
「あ!?」
ココちゃんの爆弾投下で慶詩がブチ切れる寸前だった。
「こ、ココちゃん、それはないっすよ。」
「だって、ママが言ってたよ?男の子は好きな子に
意地悪するんだって言ってたもん。」
「そ、それはココちゃんがきっと可愛いからですね。
あれは、確実に悪意が込められてます。」
「あくいってなーに?」
「悪いことしてやろうって思うことですよ。」
「慶ちゃん、めっだよ!」
ココちゃんが可愛く慶詩にそう言うと、
「ッチ」
舌打ちをして小石を蹴飛ばす慶詩だった。
「心、おにいのところおいで~」
「やーなの!ひよちゃんがいいの!
心ね、お姉ちゃん欲しいの!
優しくてひよちゃんみたいな可愛いお姉ちゃん欲しかったの!」
「ぐふふっ」
※心の中では小躍り状態の日和です。
「心ちゃん、ひよちゃんは可愛かないよ。あれは見せかけなのよ~」
い、伊織君なんてことを!
「じゃあ、おにいのお嫁さんになったらひよちゃん心の
お姉ちゃんになってくれる?」
「ぶっ――――――――!!」
飲んでいた緑茶を見事にぶちまけてしまった。
※ココちゃんと夏君にはきっちりガードして守った。
「や~ね」
伊織君、そんなこと言ってる場合か!
「ひよちゃん、おにいのお嫁さん譲ってあげる!」
「いや、困ります。あたしには荷が重すぎる・・・」
何たって、伊織君の女癖の悪さはこの目で検証済みですよ。
お断りのお断りだよね。
オジサンたちがゲラゲラ笑ってるけど、このココちゃんの
すがるような目を見てたらいいよと言ってしまいたくなった。

