Hurly-Burly 5 【完】


ココちゃんが羽根つきやりたいと言うのに

オジサンたちが付き合ってあげてた。

あたしも参戦したかったが、夏君を起こしてしまう

のは可哀想なので遠慮した。

しかし、夏君とココちゃんのお母さんは何をしてるのかしら?

心配してたら大騒ぎになってたりしてないか!?

羽を落としたオジサンに嬉しそうに駆けよって、

墨のたっぷり付いた筆で顔にお絵かきすると

意気込んだココちゃんは楽しそうだった。

磯辺揚げをモヒモヒ食べながら微笑ましく観てると、

「お前、何してんだ?」

魔神が降臨したちぃ君と汗を額に垂らすみんなが

縁側から見下ろしていた。

「お、お餅をご馳走に・・・」

こ、怖っ!

磯辺揚げをゴクリと飲み込むとギロっと睨まれた。

「ひっい!」

「探しただろうが。」

「ひっい!ごめんよ、先に餅をたらふく食べたことは

謝るわ!!地面に額を擦り付けて謝るからねっ、年貢は・・」

「マジで・・・・勘弁してくれ。」

「すいません、本当にすいません。

お雑煮を3杯と磯辺揚げを17個食べたのは出来心で!!」

「美味かったか?」

眉を下げるちぃ君に首を傾げながらうんと頷いた。

「オメェ、いつの間にか消えるとかふざけんなよ!」

「広い家だから随分と探しまわった・・・・」

慶詩と京君がため息を吐いて、

「ヒヨリンが誰かに攫われたかと思った!」

「家の可愛いプリンセスはあっちか~」

「とりあえず、一安心だな。」

ナル君と伊織君とユウヤがホッとした。

「日和ちゃん、夏も一緒だったんだね。」

馨君が腕の中でぐっすり眠ってる夏君に

視線を向けるとちぃ君が首を傾げた。

「拾ったんだ!」

どんぶらこ~どんぶらこ~と桃が流れてきた

わけではなかったが、ハイハイしてる夏君を

拾って黒宮組を3人で探検してきたのである。