ココちゃんが羽根つきやりたいと言うのに
オジサンたちが付き合ってあげてた。
あたしも参戦したかったが、夏君を起こしてしまう
のは可哀想なので遠慮した。
しかし、夏君とココちゃんのお母さんは何をしてるのかしら?
心配してたら大騒ぎになってたりしてないか!?
羽を落としたオジサンに嬉しそうに駆けよって、
墨のたっぷり付いた筆で顔にお絵かきすると
意気込んだココちゃんは楽しそうだった。
磯辺揚げをモヒモヒ食べながら微笑ましく観てると、
「お前、何してんだ?」
魔神が降臨したちぃ君と汗を額に垂らすみんなが
縁側から見下ろしていた。
「お、お餅をご馳走に・・・」
こ、怖っ!
磯辺揚げをゴクリと飲み込むとギロっと睨まれた。
「ひっい!」
「探しただろうが。」
「ひっい!ごめんよ、先に餅をたらふく食べたことは
謝るわ!!地面に額を擦り付けて謝るからねっ、年貢は・・」
「マジで・・・・勘弁してくれ。」
「すいません、本当にすいません。
お雑煮を3杯と磯辺揚げを17個食べたのは出来心で!!」
「美味かったか?」
眉を下げるちぃ君に首を傾げながらうんと頷いた。
「オメェ、いつの間にか消えるとかふざけんなよ!」
「広い家だから随分と探しまわった・・・・」
慶詩と京君がため息を吐いて、
「ヒヨリンが誰かに攫われたかと思った!」
「家の可愛いプリンセスはあっちか~」
「とりあえず、一安心だな。」
ナル君と伊織君とユウヤがホッとした。
「日和ちゃん、夏も一緒だったんだね。」
馨君が腕の中でぐっすり眠ってる夏君に
視線を向けるとちぃ君が首を傾げた。
「拾ったんだ!」
どんぶらこ~どんぶらこ~と桃が流れてきた
わけではなかったが、ハイハイしてる夏君を
拾って黒宮組を3人で探検してきたのである。

