ここのチンピラひ弱なんじゃないか!?
さっきまでの威勢はどうした!!
こんにゃろうめ、あんにゃろうめ!
「何もするなよ。」
「寧ろ、おめぇの妄想にビビってんじゃねえか。」
「こわーい、このお嬢ちゃんチンピラ何もせず黙らせた。」
いや、あたしの何がいけないんだ!!
「テメェら逃げられると思うなよッ!!」
モヒカンの頭をした男がスッと腕を振りかぶってきて、
「逃げるんじゃなくて帰るのよ!!貴様、言葉の
誤ってのは低脳がすることだわ。小学生からやり直すんだな!
寧ろ、生まれたところから巻き戻すんだな!」
そして、落ち込んで腕を下ろした。
「ふんっ、大体、人攫いで儲けた金を何に使ってるんだ?
ほら、言ってみろ。家族のお母ちゃんに仕送りはしたのかね?
無駄な時間を費やしてるほど人生を棒に振ることはないな。」
あたしの腸は沸騰して怒り狂ってた。
「それが、以下に下手打ってるか分かってるのか?
これだから、頭が弱い人間ほどその価値を理解してない。
だから、ドブに大金を落としてるようなものだと気づかない。
ほら、謝れ全人類にお詫びしてこの世に誕生したことに感謝しろ!
そして、ウチの可愛いナル君を誘拐したことを謝罪しろ!
記者会見を兼ねて土下座して誠意を見せてみろ!」
チンピラが全員黙って時には涙を流して
母ちゃんと言ってる奴らも居た。
「・・・・・・お前、毒盛られたのか?」
ちぃ君がキョトンとしながらあたしを見る。
「ムカムカだ!あたしは激怒をしている!」
「うん、何か、日和ちゃんを怒らせると精神を追い詰められるんだろうね。」
本当はナル君を攫ってたらしき男に鉄拳をお見舞いして
やりたかったがナル君と手を繋いでるため止めておいた。
「・・・・・・おい、俺の仕事取んなよ。」
「貴様が登場する予定などなかったはずだ!!」
店のフロアにゾロゾロと黒服をきた如何にも
の人たちがやってきてその先陣を切って現れた
のは先ほどのあたしを散々振り回してた男だった。
「お前、肝据わってんな?ヤクザの女になる気はねえか?」
「あたしを誰だと思ってる!!元々、女だと言っている!
分かったらあたしの腸が再度沸騰する前に謝罪しろ!!」
この人、さっきからあたしがオカマだと思ってる!?
失礼にもほどがあるってもんだわ。

