ユウヤと馨君がどこまで行ったか分からないけど、

2人と合流した方が早いかも知れない。

ドキドキ心臓の音が上昇しながらも早く

と足が絡みながらも歩いた。

「おーい、逃げてんじゃねーかよ。」

「マジかよ、オーナーにバレたらやべえよ。」

両側から囲まれたことによって窮地が訪れた。

コーナーのようなところに追いやられて、

追い詰められたわけでナル君がガルルっと

威嚇するけど、ここでナル君に戦わせてなるものか

と思ってナル君を背中に隠した。

これも一か八かの挑戦で両側に兄ちゃんの特選された

防犯グッズ第二弾を投げつけた。

煙を発しながら火花を散らして豪快に服を燃やした

恐るべき兵器だった。

しかし、これは見せかけで実際はそんなに燃えてない。

燃えてるように見えるけど熱くないと説明書きを

読んでおいて良かったと思う。

焦って服に付いた火を突破らおうとする男たちの

顔面に鉄板のお盆が積まれた台車から拝借して

それを思いっきりヒットさせた。

「ひ、ヒヨリン・・・・すげー」

ナル君は放心状態になりながらあたしに手を引かれていた。

「ほ、ほら、言ったじゃないか!ナル君はあたしが守るって。」

あたしが一番驚いてる。

望んで出したものじゃないけど、何故か完全無欠になってる。

兄ちゃんの用意周到さに驚くばかりだ。

きっと、これ全部実験して兄ちゃんが試してる。

じゃなきゃ、こんなに可笑しなことになってない。

さぁ、行こうと思ったけど騒ぎが大きかったらしい。

多分、兄ちゃんは音の大きさを重視してた用途の

ものだったようだ。

火花は二の次だったと思われるお陰でどっちからも

人が駆けつけてきてやはりコーナーに再度追い詰められた。

「ジャスト、ピンチなのね!!」

「今度こそ、俺が」

ショルダー鞄から何か出てこないかなとゴソゴソやるも

両方から来てるため両方の目くらましが必要だ。

よしっ、ここで煙玉を試しに使ってみるか!

勝負は一回きりのこれはタイミングが一番重要だ。

床に叩きつけてみたが、残念なことに不発弾だった。

ここにきて、兄ちゃんにイラついた。

こんな、使えそうな奴を不発に仕込んだ兄ちゃんを

帰ったらとっちめてやろうかと思った。