クリスマスイブ前の夜から早いこと年明けを迎えた。

今日この頃はぐーたら生活を脱出しようとサユと

一緒にダディの知り合いの神社でお手伝いという名の

バイト派遣を受けて巫女の衣装で受付に立っている。



クリスマスイブ前の夜はあれから伊織君の脅威に

怯んでいたところをターヤンさんに助けられて、

4人で少し話していたところ時間大丈夫とターヤンさんに聞かれた。

「っげ!未成年が法律で守られるお時間が参りました!!」

「おー、23時過ぎてもう24時だからな。」

「ターヤンさん、そんな呑気なことを言ってる場合ではありませんよ。」

「日和ちゃん、しっかりしてるね。」

「いやいや、あたしまだ15歳なのですよ。

まだ、お子ちゃまなんですよ。」

あわわっと狼狽えていると、金髪オールバックの頼もしさ

130%で出来たターヤンさんは豪快に笑うと来るまで送ってく

から心配しなくていいよなんて言ってのけた。

「ほ、ホントですか!?」

それはもう有り難きお恵の言葉と同じだった。

「日和ちゃん、まだ15だったんだ?」

「えっ?」

「それにしちゃー、随分と嗜好が渋いとか。」

「やっちゃんさんに聞きましたか?」

「日和ちゃん、やっちゃんと仲いいよな。」

「そうですかね?」

メル友ってヤツではあると思うのだ。

この間、送ってくれた時にまた1つやっちゃんさん

のことを知って、仲良くしましょうって握手した。

それから、ターヤンさんに車で送ってもらったわけで、

2人にまたバイクの3人乗りさせられなくて良かったと

心底安堵したわけでターヤンさんの鼻歌がBGMとなった

車内で談笑してるとあっという間に家に着いた。

差ほど、遠いわけでもなく近いところだったお陰でも

あると思うが、ターヤンさんにお礼を言って家に入った。

家に入ると、兄ちゃんがリビングから飛び出てきてビックリした。

ジョセフィーヌも兄ちゃんも押しのけて飛びついて、

しっぽを振っていて遅くなったのを心配してくれたようだ。

「ひーちゃん!!遅くて迎えに行こうかと思ったよ。」

「そんな大げさな・・・」

兄ちゃんの溺愛レベルは日毎に更新中だった。