ナル君を信じて、あたしが冷静さを取り戻すことだ。
冷静さを失ったら他の人にだって迷惑を掛ける。
考えろ、――――――あたし。
「だったら、あたしも連れてけ!」
そうじゃなきゃ、きっと落ち着いてられない。
何かしてないと今にも駆け出したい衝動に駆られる。
「置いてきたい。お前、危ねえことばっかするから。」
「そ、そこを何とか!!確かに、大人しくしてるって
保証を出来ないけどさ、役に立つかもしれないよ。
ここに置いてかれても大人しくしてるつもりないけどな!
寧ろ、1人で探しに行くかもしれないけどな!」
不安要素をポロポロ溢れるように言うと、
ちぃ君が明らかに呆れた表情を浮かべた。
「・・・・・約束出来るか?」
「ムムっ!?」
チカチカするような明るい看板の明かりに
目が未だに慣れない。
吸い込まれるような漆黒の瞳に負けないように目を逸らさなかった。
「お前をここに置いてく方が心配だ。
連れてってやるから馨の言うこと聞けよ。」
「りょ、了解しました、ボス!」
「1人で勝手に消えたら承知しねえぞ。」
「・・・・努力致します。」
「やっぱり、置いてくかな・・・・・」
「に、任務は絶対にこなしてみせます故に!!」
ちぃ君の言うことは絶対になる。
なんたって、西地区のボスだ。
ちぃ君が却下を出したらそれが決定事項になってしまう。
「千治は日和ちゃんに甘いね。」
「・・・・・置いてく方が何か仕出かしそうだろ。」
「確かに、そうなんだけど、基本千治は誰にでも甘いからな。」
馨君の言葉にムッとした顔をするちぃ君。
「いいか、約束したからには破ったら針千本飲むんだぞ?」
「ちぃ君ってたまに冗談で言ってるか分からないよね。」
針千本飲むって本当に信じてるのか!?
「ああいうのを、天然記念物ってんだよ。」
「慶詩、あれにツッコミ入れなくていいの?」
「・・・・・・今更だろ。」
慶詩さえ、手に負えないらしいよちーさん!
天然記念物チーゴンっていつか認定されるのかもしれない。

