学校に着くと教室は暖房がかかっているおかげか、

ぬくぬくしていてコートを脱いだ。

「日和、大丈夫?」

あたしが寒いの苦手なのを知ってるサユが

心配そうにあたしを見つめる。

「うーむ、しかし、昨日の夜は吹雪並に降っていた

と言っていたわ。今日の夜も降るだろうと天気予報の

お姉さんが言っていたから早く帰りましょう!」

「そうね、2月なのに雪って地球が可笑しいのよね?」

授業の準備をしながらサユと今後の地球への不安を

話しながら解決策があるのだろうかと考えていた。

しばらくすると、グレチャー相沢やってくる。

ホームルームが始まっていつものように始まった

1日だったが珍しいことがあった。

それは昼前ぐらいのことだ。

わらわらと教室でクラスメイトたちが騒いでいて、

あたしは次の授業の準備に取り掛かっていた。

そこを、ガラガラと扉を開けて入ってくる

堂々と遅刻してきた彼ら。

せめて、こっそり入ってこようよ。

そんな堂々としてちゃ駄目だろうよと思ってた。

これが普通になりつつあるから慣れって怖いものである。

しかし、今日は何故か違和感を感じてジロっと見た。

何か物足りなさを感じるのです。

いつもと何か違うような気がする。

それが何かを追求しようとジーッと見張る。

そのあたしの視線に気づいたのは馨君だった。

「日和ちゃん、おはよう。」

「おそようですが、まぁ学校に来ているので良しとしましょう。」

馨君が席に着くのを見てふと隣の席を見た。

違和感の正体がようやく分かった。

変だなって思った原因は欠けてたからだ。

「ちぃ君、お休みですか?」

空席のお隣さんを横目に馨君に問いかけると、

煮え切らないように濁すように頷いた。

「どうかしたのですか!?風邪でも引いたと

言うならお見舞いにもつ鍋買ってきます!!」

「・・もつ鍋がお見舞いの品って変わってるね?」

馨君、その憐れむような視線は何だろうか?

それでも、ちぃ君が休むことなんて珍しいわけではない。

何か分からないけど、この寒さだから1人で

いたら寒いし心配だなと思った。