とにかく、今日一日は悪魔から油断してはいけない!

「絶対、死守してやるんだわ!」

「あんた、そういうとこ負けず嫌いよね。」

これは、悪魔との戦いである。

「チョコは?」

ナル君の目がキラキラしている。

「ま、まだ用意してません!」

きっぱりと口にした言葉によって、

ナル君が落胆した・・・ちぃ君のシュンとした

雰囲気をすぐ様察知した。

「いや、下準備はしてるよ。ほら、あたし、芸術センス

には力を入れたい人だもの!」

「日和ちゃん、焦らなくていいよ。気長に待ってるから。」

馨君がにっこり微笑みながらそう言うと、

すぐに下にあるダンボールを見て苦笑いを浮かべた。

彼はなんて優しい人なんだろうか!!

どこまで、あたしに紳士なのさ。

「でも、今日一日ヒヨリンとサユリン教室

居ないのか~。」

頬を膨らます可愛い代表のナル君!

「そっか、男子は普通の授業だったね。

しかし、この学校は行事に熱いよね。」

男子は普通授業で女子はずっと家庭科。

普通科のはずなのに何故にこんな授業構成!?

「そういえば、そうね。変な学校に入学しちゃったわね。」

サユの言葉に心の中同意した。

「むさくるしっ~」

「伊織君、少しはそういうのに慣れるべきよ。」

「やーよ。」

伊織君、絶対にいつか刺される!

廊下を歩きながら教室に向かう。

「日和、家庭科室に直行する?」

分かれ道に差し掛かってサユに

声を掛けられてハッとした。

「じゃ、じゃあ、しっかり授業を受けるのよ!

居眠りはしてもいいからちゃんと教室で

然と勉強をしないと駄目ですよ。」

とにかく、出席率を上げてくれ。

先生たちに泣きつかれるのだから。

教室にせめて居てくれと言ってる

先生たちがとにかく多いのだ。