それに、マコ君が一途なのはサユがよく分かってる。
「少し拗ねるかもしれないぐらいですよ・・・」
ツーンモードになるだけのことだ。
「サユに今すぐ謝りに行くべきかな?」
「何もやましいことはしてないのですから、
その必要はないかと思います。」
むしろ、謝るとサユに不信感抱かれるよ。
「や、やましいこと!?」
マコ君、なんで動揺してるんですか!!
「やましいことしたんですか!?」
「し、してないよ!」
マコ君が首を横にブンブン振る。
「本当に?」
「サユに誓って絶対にしてない!」
どこまで、サユのこと好きなのか疑問だわ。
マコ君にとってサユは神に値する存在なのかもしれない。
「日和ちゃんだって知ってるだろ?」
田中がマコ君のフォローをする。
「そうね、マコ君のこと信用してるから安心したまえ!」
マコ君はサユが好きで好きでしょうがない人だもんね。
「ありがとう。」
「だから、マコ君。サユが何を作っても頑張るのです!」
※一昨年はお腹を壊して病院に運ばれたマコ君です。
「・・・・・うん」
一瞬にして暗くなったマコ君。
「安心してください、あたしが監修して作るので
安全面は保証します!」
「そっか!!」
一気に顔が明るくなったマコ君。
そんなにお腹痛かったのだろうか?
「日和ちゃんは今年作るのか?」
「何!?田中も食べたいってなら作ってやらんでもないぞ。」
「いや・・・・作ってくれるなら貰うけど。」
「それで、ここに来たんだ?」
マコ君が納得するのを見て首をかしげた。
「どういうことなんですか?」
あたしはまだ知らなかった。
バレンタインが近い時の男子校は恐ろしいと。
そして、すぐに後悔をするのだった。
早くもその予感には気づいていたのか冷や汗が
流れるのが分かった。

