そんな悲しそうな顔されるとは思わなかったぞ!
「で、でも、探せばまだあるかもしれん!」
「( ,,`・ ω´・)」
や、やる気を出した!!
ちぃ君がバッと地図を広げ始めた。
「ええっ!?」
こんなにテキパキしてるちぃ君を始めて見たわ。
「千治、どうしても食べたいみたいだね。」
馨君が穏やかに笑いながら湯呑に緑茶を注ぐ。
えっ、驚かないの?
こんなにも生き生きしているちぃ君に驚いたのは
あたしだけなのかい!?
「いつも作ってるはずなんだが・・・・」
お菓子は度々持ってきてる。
チョコレートケーキがどうしても食べたいお年頃みたいだ。
「そして、何故地図を出した!?」
ちぃ君がキョトンとしてすぐに首を傾げた。
分からないんじゃないか!!
「食べる」
「・・・・ちぃ君のやる気恐るべし!!」
食べると言ったら食べるんだそうだ。
「チョコレートさえ、手に入ればいいんだろ?」
「そうですね、後の材料は普通にスーパーで
売ってそうです。」
しかし、そんなにチョコレートケーキ食べたい!?
「け、ケーキ屋さんで買ってこようか?」
「お前が作ったのが食べたい。」
ぶほっ、ちぃ君のおねだり最強レベル・・・!
「し、仕方ないな!」
そこまで言われたら作らないわけにはいかないじゃないか。
「日和ちゃん、チョコレートどれぐらいあればいいのかな?」
馨君がにこやかにお茶を啜っている。
「う、うむ、計算してみる!」
レシピは頭の中に入ってるから人数分に足して
いけば言い訳で相当な量が必要だ。
「日和、先に行ってるわよ!!」
「ひよっち、ウチの情報網でまだ売ってそうな
店リサーチしてくる!」
「ここで考えてるよりも行動してた方が良さそうだね。」
サユとクルミちゃんと彩乃ちゃんが不良メンバーズを
引き連れて出て行ったところで静寂になった。

