結局、ちぃ君の秘密は解明出来なかった。

「俺は、千治さんがその当時新発売したドーナッツが

オレンジだったからだと思ってたぞ。」

「俺は寝てたらオレンジの髪になってたって聞いたぞ。」

多分、そういう感じなんだと思う。

思いがけぬ経緯がそこにあったのではなく、

多分偶然そうなってしまったということでいい気がする。

ただ、偶然にしてはとてもよく似合ってる。

「へへっ、あたしはこっちのちぃ君も素敵だけど、

今の方がちぃ君らしくて好きです!」

「・・・・・(* ・`д・´)」

黒髪ちぃ君はレアっぽいけど、あたしもオレンジ

好きだからその髪色はとても素敵だと思うのです。

「「「(ヒヨリン!!・・・・・・)」」」

不良メンバーズが見守ってるとは知らずに、

「もちろん、君たちには君たちの個性があると言いたいのです。

よっちゃんのアフロだって好きだし、馨君の赤い髪も素敵だよ。

みんな違ってみんないいっていうのかね!

京君のサラサラな髪だって、ナル君のふわふわの髪だって、

慶詩の金髪だって、伊織君はモカブラウンだっけ?」

「お、俺は!?」

ユウヤ、君のことも忘れてないからね。

「ユウヤだって茶髪だけどさ、それはそれで普通さが出てる。」

「ひ、ひでぇ!!」

「と、ともかく、あたしが言いたいのはそういうことであって、

なぬっ!!このたこ焼きタコがないっ!?」

一大事だわ!!タコが盗人された事件だ。

タコが入ってなきゃたこ焼きって言わないじゃないか!!

大阪人に怒られちゃうぞ!

「えっ、そこ!?」

ユウヤがちょっと待てよと言ってたが、それどころではない。

「た、タコさんが誘拐されちゃったわ!

今、捜索しますからに!!」

あたしのたこ焼きのタコさんが消えたのだ。

「「「(ヒヨリン・・・・相変わらず・・)」」」

不良メンバーズに哀れみの視線を送られてるとは知らずに、

たこ焼きを全部ひっくり返し始めていた。

「な、ないっ!」

タコさん、誘拐事件は結局未解決となる。

後に、聞いたところによるとたまに入れ忘れたの

入ってるとかどうとかでお店の人にただでたこ焼きを貰った。