あたしは度胸を決め込みました。
ゴクリと喉を鳴らす不良メンバーズにあたし
やってやるわと視線を送った。
「ち、ち、ちぃ君は好きな色がオレンジなのですか?」
「ぶっ―――――!!」
何故か、慶詩が吹き出してギョッとした。
ちぃ君に視線を向けると何とも言えない顔をしていた。
「な、何故この反応?」
や、やっぱり、聞いちゃいけない感じだったのね。
駄目じゃないか、あたし!
そういうのは空気を読まないと場を悪くしちゃうよ。
「日和ちゃん、どうしてそんなこと思いついたの?」
馨君が笑いを堪えながら話しかけてきた。
「えっ?この写真を見たら誰だってそう思うのでは
ないだろうかね?」
さっきの集合写真を前に出すとみんながギョッとした。
「な、懐かしいなそれ!!」
ユウヤが見せろよと手を伸ばしてきた。
「そ、それで、好きなのですか?」
不良メンバーズの期待の目がちぃ君に降り注ぐ。
「さぁ?」
「はい!?」
な、何この人!!ありえないよ!!
さぁってどんだけ呑気なこと言ってんのさ。
気分屋すぎてもうついてけないよ。
「(・ε・)?? 」
もう聞くだけ無駄な気がしてきました。
「いいです!!不良メンバーズ、これで解決です。
ちぃ君ははて知らぬ間にオレンジでいいや的な
思考の持ち主だったのですよ。」
「・・・・ひーちゃん」
もっくん、あたしはとても緊張していた。
それに解放されたことによってどっと疲れたよ。
「たこ焼き全部よこすのです!!」
こうなったら、やけ食いしてやるぜ。
「嘘・・・・好きだからこの色。」
「は、はい!?」
ちぃ君がボソッと呟いたのを聞き逃さなかった。
何となく、下を向いたままのちぃ君の表情は
見えなくてどんな顔してんだとか分からなかった。

