キラキラと目を輝かせて居ると、
サユに呆れられて結局話が進んで乗せてもらうことになった。
「Let's go!!」
ジョセフィーヌだけお留守番という寂しい思いを
させてしまうが致し方ない。
真君の運転が一番安心出来る!
兄ちゃんも免許を取るとか言ってやがる。
絶対にやめた方がいいに決まってる。
どうにか、辞めさせないと・・・。
「日和ちゃん、大丈夫?」
車酔いでもしたかなと心配そうに運転する真君に
背後で大丈夫ですと声を掛けた。
「もっと、普通に言ってくれていいから・・・」
登場の仕方がどうも悪かったらしい。
「あわわっ、すいませんっ!」
真君が今事故ったら100%あたしの責任だわ。
「ひーちゃん、可愛いー」
兄ちゃん、毎日それしか言えないのか!?
「鬱陶しい」
ツーンと返すと、兄ちゃんがニッと笑った。
「冷たいひーちゃんも兄ちゃんは愛してます!」
「き、気持ち悪っ!」
その愛の言葉を菜南子さんに言ってやれよ。
妹に言えるなら、彼女に言えるよね!?
あたしはもう要らんから菜南子さんに
あたしの分も言ってればいいんだよ。
「ひーちゃん、そんなクールな表情で
言われるとさすがの兄ちゃんもショック受けちゃうぞ?」
「・・・・・はぁ」
ため息が尽きないほど困った人だ。
「透真、あんまり日和ちゃんのこと構ってると
嫌われるぞー。」
そうだ!そうだ!真君の言うとおりだ。
「だ、駄目っ!ひーちゃんはそんなこと
思わないんだもんね。」
可愛く言っても無駄な足掻きである。
とにかく、真君には疲れに良いものを
送ろうと思っている。
日頃、兄ちゃんのウザさを然と受け止めている
寛大な真君には本当に頭が上がらない。

