おれは医師との約束通り、
二週間後に入院した。

学校には親の仕事による転勤のため、
引越す、となっていた。


ちせには…

何も言わなかった。
いや言えなかった。

入院と同時に…
彼女のアドレスも電話番号も拒否にした。

連絡を期待する自分がいた。

弱い自分。
情けない自分。

一緒に過ごした記憶がよみがえる。

目が見えないことを頑張って隠した。

でも、ちせは楽しんでいたのか、
いつも不安だった。