今日、俺が学校に行ってみると、この話題でもちきりだった。
連続殺人犯が突如消えたらしい。
しかも、その消えた場所がここの地区だという。
瞬に詳しく聞いてみると、警察は誰かがかくまったと考えているらしいといっていた。
「っていうかさ、何でそんだけの理由でこの学校に警察が来なきゃいけないわけ?」
すると、瞬は馬鹿かコイツはというような目で俺を見た。
「やれやれ。僕より頭がいいとは思えないよ。君は知らないのかい?この学校にたくさんのお坊ちゃんたちがいることを。」
「あ。つまり、こいつらの親が自分の子供を心配して、警察に要請したんだ。」
「そういうこと。ちなみに、この情報は僕しか知らない。」
生徒の中ではね。
と付け足した。
「それより・・・」
瞬が心配そうな顔をする。
捨てられた子犬みたいにちょっと可愛い。
「ニヤニヤするな。気持悪い。」
「すまん」
見られていたのか。