「千尋・・・」 いつもみたいなダルそうな瞳だったけど温かみがある。 「って、傘を差しだしてくれたのはお前だっただろ?」 「・・・・。」 気が付くと、千尋の右半分の方がしっとりと雨で濡れていた。 私を入れてくれているせいなんだ。 「いいよ、一人にして・・・誰にもっ・・・会いたく、ない。」 一瞬千尋と目が合ってなぜか言葉に嗚咽が混じる。 「お前・・・。」 私って、ひどいのかもしれない。 浮気が発覚した彼氏のことを思いながらもこんなことを言うなんて。