十二月二十三日。 クリスマスまであと二日。 「茜はクリスマスに予定ある?」 時は放課後。 教室の壊れた蛍光灯をつつきながら、もう既に真っ暗になった窓の外を見て、彼女は問うた。 「ないよ。あるわけないじゃん。―――ちょっと里美!蛍光灯触るな!」 明日はクリスマスイブ。 明後日はクリスマス! の今現在、学級委員だからといって、生徒の仕事では決してない蛍光灯の替え作業をやらされている始末。 「…なんで私が。」