十月二十日。 長いようで短かった夏休みも終わって早一ヶ月程。 学校は二週間後に控える学園祭に向けて大忙しだった。 俺のクラスでは出し物としてコスプレ喫茶をすることになり、衣装やら材料やらでかなり追い込まれている状況。 一応念のため言っておくが、コスプレ喫茶を提案したのは私ではない。 皆様お察しのとおり、クラスでは猫被り。兼変人兼ヲタク兼俺の彼女、結城理緒が提案者である。