辺りは、すっかり夜の帳に包まれている。
そこかしこで、秋の虫の音が聞こえていた。
それでも、まだまだ緑を残した木々に囲まれた神社の境内で、今何かの儀式が執り行われようとしている。
清らかな衣に身を包んだ、年若い陰陽師が印を組みながら祓の言葉を紡ぎ出した。
その言葉に呼応するように、少年の足元に描かれた五芒星が輝き始める。
そして、神社からは幾分離れた場所から、四本の光の柱が空に立ち上った。
北に黒、南に赤、西に白そして東に青。
それぞれに彩られた光の柱は、ただ真っ直ぐに空を目指している。
少年が一際力強い声で言葉を放つと、今度は少年の足元から黄金色に輝く光の柱が空に向かって放たれた。
それまで交わることのなかった、四つの光は、その中央に現れた黄金色に輝く光の柱に引き寄せられるように近寄っていく。
そして、五つの柱全てが交わったとき、夜の空に四つの神獣の姿が浮かび上がった。
しかし、それも束の間。その姿は、すぐに中央の光の柱に吸い込まれるように消えていった。
それと同時に、周囲に張り巡っていた四本の光の柱は消え、中央に輝く黄金色の柱も徐々にその姿を細めていき、終には地面に吸い込まれるように消えた。
そこかしこで、秋の虫の音が聞こえていた。
それでも、まだまだ緑を残した木々に囲まれた神社の境内で、今何かの儀式が執り行われようとしている。
清らかな衣に身を包んだ、年若い陰陽師が印を組みながら祓の言葉を紡ぎ出した。
その言葉に呼応するように、少年の足元に描かれた五芒星が輝き始める。
そして、神社からは幾分離れた場所から、四本の光の柱が空に立ち上った。
北に黒、南に赤、西に白そして東に青。
それぞれに彩られた光の柱は、ただ真っ直ぐに空を目指している。
少年が一際力強い声で言葉を放つと、今度は少年の足元から黄金色に輝く光の柱が空に向かって放たれた。
それまで交わることのなかった、四つの光は、その中央に現れた黄金色に輝く光の柱に引き寄せられるように近寄っていく。
そして、五つの柱全てが交わったとき、夜の空に四つの神獣の姿が浮かび上がった。
しかし、それも束の間。その姿は、すぐに中央の光の柱に吸い込まれるように消えていった。
それと同時に、周囲に張り巡っていた四本の光の柱は消え、中央に輝く黄金色の柱も徐々にその姿を細めていき、終には地面に吸い込まれるように消えた。