頭が朦朧としている。

自分が今どこにいて何をしていたのか、思い出すのに時間がかかる。

だけど、徐々に霧が晴れるように頭の中にさっきまでの映像が流れ込んできた。

いきなりスサノオに背後から抱きしめられて、プチパニックを起こしているうちに扉が開いて、リュウが入ってきた。

頭の中ではリュウがここに来るのは無理だと思っていた、だけど心の奥底ではきっと来てくれると信じていた。

嬉しさで涙が出そうになる。

だけど、スサノオの思わず萎縮してしまいそうになる威圧感がそれを許さない。

それでも、私にも意地がある。

「ちょっと、スサノオ、放してよ!」

どうにかその腕から逃れようとするが、更にきつく抱きしめられてしまった。

ますます意地になってさらにもがく。

スサノオとリュウが険悪ムードのままやり取りをしているが、スサノオのある言葉が私の動きを止めた。

儀式が済んだ?