それに、あの時はああする以外仕方がなかったと思っている。

だから、とにかく今は紗綾を見つけなくては。

おそらく、真人がいなくなったのと紗綾がいなくなったのは全く関係がないということはないだろう。

どちらかを見つけることができれば、自然ともう一方も見つかる。

そんな何の根拠もない確信が俺の内にはあった。

一度家に戻って紗綾のことを他の面々にも告げた。

「うわー、そりゃ心配だねー。早く泉を見つけなくちゃ」

「そうですね、それが一番の近道でしょう。ところで、ハルカ様にはお話になられたんですか?」

「いや、ハルカにはまだ話していない」

「ハルカ、心配するだろーなー。マヒトに続いてサアヤまでいなくなっちゃったんだもん」

「ええ、確かにそうですが……。私は、何となくハルカ様のことが心配です」

「どういうことだ?」