いや、俺が嫌なだけか。ハルカに危険が及ぶのが。

できればどこか遠くに行ってもらいたいところだが、そこまでは聞き入れられないだろう。

だから、後のことはすべて俺に任せるようにそれだけを言い聞かせて了承の言質をもらった。

それだけのことに、どれだけ自分が緊張していたかがわかる。

ハルカの言葉を聞いて、肩の力が抜けると自然と手が伸びて再びハルカのことを抱きしめていた。

手の中に広がる温もりに、改めて癒される気がする。

この温もりを手放すわけにはいかないと痛感した。

だから、自分にも言い聞かせるつもりで言葉にした。

「ハルカのことは俺が護るから。絶対に」

そう、絶対にだ。

何があっても、それだけは変えちゃいけないと感じた。