そして、くるりと私に向き直ると飛びっきりの笑顔を見せてくれた。
「はじめまして。私、中臣紗綾(なかとみさあや)。高校三年生よ。よろしくね」
差し出された手を無意識に握り返していたけど、この状況がいまいち把握できてない。
紗綾さんは、それだけ言うとさっさと戻っていってしまったし、飛龍君は飛龍君で何だか考え込んでしまって無言だし……。
「はぁ……」
小さくため息ついたところで、飛龍君が顔を上げると「とりあえず、また今日の夜」とだけ言って立ち上がると、無言で私のことを促した。
「はじめまして。私、中臣紗綾(なかとみさあや)。高校三年生よ。よろしくね」
差し出された手を無意識に握り返していたけど、この状況がいまいち把握できてない。
紗綾さんは、それだけ言うとさっさと戻っていってしまったし、飛龍君は飛龍君で何だか考え込んでしまって無言だし……。
「はぁ……」
小さくため息ついたところで、飛龍君が顔を上げると「とりあえず、また今日の夜」とだけ言って立ち上がると、無言で私のことを促した。