「じゃあ、その他にも何人か同じような人間がいたのか」

「うん。まあ、でもアキと互角に張り合えるとしたらトヨくらい」

「トヨ?」

「トヨとアキはすっごく仲が良かったんだ。だけど、二人を引き裂こうとする力が働いていたみたいなんだよね」

「それで二人はどうなったんだ?」

「うーん、それを見届ける前にハルカと一緒にこっちに来ちゃったからなー」

「そうか……。それより、その時代の人たちってやっぱりこういう服装をしていたのか?」

手に携えてきた資料をホムラの前に出すと、ホムラは目を細めて眺めている。

「うん。まあ、こんな感じ」

ホムラの返答に知らず知らずのうちにため息を吐いて肩が落ちる。

「どうしたの?」

別にホムラが悪いわけではないが、恨みがましい目で見てしまう。