フェイク

「じゃあ、もし彼氏が出来たら60年代っぽい格好してほしいですか?」


翼さんはたぶん、私の動揺には気付いていない。


私は密かに息を整え

「いえ、そんな事無いです。

私は自分の好きな服を着てるだけですから、彼氏にも好きな格好させておくと思います」

と答えた。



「そうですか」


翼さんの声からは、ほっとした様子がかすかに聞き取れた。