フェイク

翼さんをあとに残してカフェを出る。



爽やかな青空。


時折吹く風が涼しい。



そんな天気とは対照的に、私はすごく複雑な気分だった。



でもそれと同時に、何だか妙に晴れやかというか

足枷が外れ、胸のつかえが下り、とても身軽になったようにも感じられた。



これでもう、誰に何を気兼ねする事も無く、自分の好きな服を着られる。



そう考えると、新しい服か靴か……


こんな状況だというのに

何だか無性に、買い物をしたい。