フェイク

……翼さん、酔ってるのかな。


私は身を硬くした。


もちろん嫌ではないんだけど、何しろ「事前知識」が無いので妙に緊張してしまう。



「翼さん、もしかして酔っちゃいましたか?」


この状態で無言でいるのも何だか変な感じがして、そう尋ねてみた。


「うーん……そうかも」


「大丈夫ですか?

気分悪いとか……」



翼さんは一瞬、真顔になり、それから「ふふっ」と笑った。


「それはないです。

大丈夫」