フェイク

「そろそろ行きますか」



翼さんに促され、仕方無く水族館を出る。



夕方になっていた。



「メシにしましょう。

あぁー、腹減った」

と言いながら、翼さんは隣のイタリアンレストランの方へ歩いて行く。


レストランの入口には、席が空くのを待っている様子の友達連れやカップルが3組程、備え付けの椅子に座っていた。


「並んでるみたいですね……」


私がそう言うと、翼さんは

「大丈夫、予約してありますから。

ここ、友達に聞いたんですけど、パスタがうまいそうですよ」

と言って、得意気に笑ってみせた。