フェイク

「用事ってこの辺りにあるんですか?」


私の問いに、翼さんはアクセサリーショップのウィンドウディスプレイを見つめたまま

「はい」

とだけ答えた。



「何か買うんですか?」


次にそう訊くと、翼さんは歩みを止めて私の方へ振り返り

それから状況が飲み込めてない私の顔を見て、ふふっと笑った。



「理緒さんのプレゼントの下見ですよ」


「下見……」