ズカズカと警察官が、室内に踏み込んで来た。
しかし慎一の姿は…
あ――!!
慎一の臭いがしてきた。浴室だ。
俺はベッドから飛び降りると、そのまま浴室へと走った。
「わん、わん!!」
(ここだ、ここに隠れているぞ!!)
「何だ浴室に何かあるのか?」
俺の鳴き声に、警察官が浴室の扉の前に歩いて来た。
このマンションは1Kだが、浴室はユニットバスではなく独立した構造になっていた。
しかも浴室の扉は磨りガラスで、中の様子がある程度は分かる。
「誰だ!!
抵抗しないで出てきなさい!!」
警察官の視線の先を見ると、磨りガラスの向こう側に人影が立っていた。
警察官が身構えながら浴室の扉に手を掛けると鍵はかかっていなくて、あっさりと開いた…
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